懐古で悪いか

ファンがまた一つになる熱を帯びた何かを見せてくれるとはもう思っていない。だからといって停滞していることにも我慢できない。ぼくは常に動いてるカゴの中のハムスター。何かを成し遂げることはできそうにもない。だけど、何かをやりはじめなければいてもたってもいられない。絶望しているようで、しかし未来への持て余し気味な時間の手触りだけはしっかりとこの手の中にあるような・・・・・・ありふれた日常。そんなとき、ぼくは「踊れ!モーニングカレー」のコンサートDVDを見る。「ハピサマでは『男は黙って加護亜依ぼん!』って変な掛け声が俺らの中で流行ったな」「NO.5はアルバムとしてはクソだったけど、一曲一曲はすごいんだよなぁ」「ラブピは高まって泣かせる曲だな」「青空は2006年の楽曲大賞で1位だったな」「そうだ!We're ALIVEを超える曲は生まれなかったな」・・・単純なノスタルジーじゃない。現実逃避じゃない。人の心は時間と思い出の成分でできている。だから、自分の昔を思い出す事は現在の自分を知る事なんだ。自分の心がどんなモノからできあがっているか。それを思い出すんだ。昔を懐かしむと今の娘。がもっと好きになる。空虚だった心が満たされる。いつの時代もモーニング娘。モーニング娘。なんだ。



金魚屋古書店の一節にインスピレーションを受けて書いてみました